29日の火曜日
北山植物園が正月休みになっていたので
六甲山に行く事にした。
車の温度計が
ドンドン下がっていく。
見晴らしの良い場所を見つけては
車を路肩に停めて
さっさと撮影をする。
西宮からほんの数分車を走らせただけで
こんな自然に触れられるなんて
ある意味幸せな事だ。
冬の陽射しは
木々の間から優しい光を投げかけて来る。
頂上付近の駐車場に車を入れて
そこからは徒歩で階段を上って行く。
やはり体力が落ちた事を痛感する。
今年最後の撮影だと
少しセンチメンタルになっていた(おやじ)を
晴れ渡った大阪湾が慰めてくれた。
(おやじ)が上った道の反対側から
人の話し声が聞こえてきた。
初老の男の人3人が
楽しそうに話しをしながら登って来た。
「おはようございますぅ!」(おやじ)
「あぁ、こんにちはぁ〜!」(初老Aさん)
「おぉ、立派なカメラで良い景色が撮れましたかぁ?」(初老Bさん)
「わしの息子もカメラが趣味でねぇ〜!」(初老Cさん)
一言挨拶しただけなのに
初老3人組みは立ち止まって
(おやじ)を囲んでの会話になった。
「どこから登って来られたんですか?」(おやじ)
「六甲山を縦貫してるんだよぉ〜!」(初老Aさん)
「もう、歳だから、何回かに分けて登ってるんだよぉ〜!」(初老Bさん)
「それも、今日が最終日になってしまってねぇ〜!」(初老Cさん)
「それはそれは、お疲れ様でした」(おやじ)
少し話しが途切れた。
「次はどの山に登ろうかなぁ〜!」(初老Aさん)
「もう、足腰がゆう事を聞いてくれないからなぁ〜!」(初老Bさん)
「今日で最後かも知れないなぁ・・・」(初老Cさん)
「そんなぁ、まだまだ、お若いのに頑張ってくださいよぉ〜!」(おやじ)
少し照れた顔で
3人同時に鼻水を手で拭った。
「僕の親父は80歳を過ぎてますが山にも行きますよぉ〜!」(おやじ)
「おう、そうか、先輩が頑張っておられるのなら我々も頑張るかぁっ!」(初老Aさん)
どうも初老Aさんが
リーダー的存在のようだ。
しばらく話しをして初老3人組と別れ
(おやじ)は撮影の続きを・・・
すると嫌なものが目に入った。
人間って
ほんとに自分勝手だ。
綺麗な景色の足元に
何で平気でゴミを捨てるのだろう。
自分が感動したら
次に来る人の感動を潰しても良いのか?
飲んだお茶やジュースの缶
それにお菓子の袋
それに混じって生活ゴミ。
ひとつのゴミが次のゴミを呼ぶ。
自分だけじゃなく
他人にも同じ感動を分けあう。
人間だけが生きてるんじゃなくて
動植物も生きているんだ。
足腰が弱くなった初老の人が
せっかく登って来ても
このゴミだらけの景色を見て・・・
いろんな事を考えさせられる
今年最後の撮影だった。
2010年は地球上全てのものが
小さくても幸せに生きられますように・・・
今年もダラダラと長い「おやじのつぶやき」を
御愛読して頂いて
本当にありがとうございます。
2010年セルフィッシュの営業は
1月4日からとなります。
どうぞよろしくお願い致します。